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[2004年11月]
No.27


オススメ度 ★〜★★★
チビクロさんぽ 原作・ヘレン・バナマン 改作・森 まりも 北大路書房 
The Story og Little Black Sanbo by Helen Bannerman, 1899
チビクロはお洒落な格好で散歩していた。そこへトラがやって来て食べられそうになるが、 赤い上着と引き換えに見逃してもらう。しかし、次々とトラがやって来て、青いズボン、かわいい靴、綺麗な傘も全て奪われてしまう。
原作の主人公の名前が、サンボという蔑称だったので人種差別問題になり、1988年に日本語版は全て絶版になりました。 今回は、主人公をイヌにし、サンBOをサンPOに変えて出版されました。私は、トラがバターになる所が大好きです。子供の頃、 本当に美味しそうに思えたものです。
★★★


じゃがいもかあさん 作・アニタ・ローベル  訳・いまえ よしとも 偕成社 
POTATOES, POTATOES by Anita Lobel, 1967
東と西の国の間に、戦争には無関心な母さんと二人の息子が暮らしていた。 じゃがいも植えが嫌になった兄は東の国へ、草むしりに飽きた弟は西の国へ行き、それぞれ兵士になった。 二人が戦いに傷つき疲れて思い出すのは、かあさんのじゃがいもだった。
じゃがいもかあさんの大きな愛は、戦争をやめさせ大事なものを気づかせます。 平和を願う母の思いが描かれた素敵な反戦絵本です。
★★★


スヴェンさんの橋 作・アニタ・ローベル 訳・松井 るり子 セーラ出版 
SVEN'S BRIDGE by Anita Lobel, 1965
スヴェンさんは跳ね橋の番人だった。ある日、王様の乗った大きな船は、 橋を跳ね上げるのを待たずに 大砲で壊して通って行った。夜更けに馬車でやってきた 王様は、橋がなかったので 川へ落ちてしまう。王様は怒りわめき散らすが、自分のせいだったことを知り しょんぼりする。 スヴェンさんは王様にあたたかいココアを差し出す。
王様の我侭にも決して怒らず、橋を行き交う人々を暖かく迎え、 毎日、橋を守るスヴェンさんのお話です。アニタ・ローベルさんの最初の絵本です。
★★★


わらむすめ 作・アニタ・ローベル 訳・松井 るり子 セーラ出版 
The Straw Maid by Anita Lobel, 1983
食べるものが無い貧乏な家の娘は、メウシを売りに市場へ向かった。途中で3人の泥棒に捕まり、 メウシにも逃げられる。娘は泥棒の家で働きながら、逃げるチャンスを待っていた。 身代わりのわら人形に自分の服を着せ、窓際に座らせ、泥棒の盗んだ宝物を持って逃げ出した。
娘の服を着たわら人形を、ナイフやフォークで 刺すシーンはちょっと怖いですね。非力で弱い子ども(主人公)が理不尽な拘束から 逃れるために、知恵や勇気を持って立ち向かうお話です。ホロコーストで幼少期を 過ごした著者の経験に重なるような気がします。
★★★


ABC旅の絵本  作・アニタ・ローベル 訳・青木 久子 セーラ出版 
AWAY FROM HOME by Anita Lobel, 1994
名前の頭文字がAから順番にアダム、バーナード、クレイグ、デービッド・・・Zまで26人の男の子が登場する。 そしてそれぞれ、同じ頭文字の場所へ旅に行く。Adam Arrived in Amsterdam、Bernard Ballooned in Barcelona・・・
日本もでてきます。「ケビンは京都で正座した」
★★★


よーくかんがえるカエルくん 作・いわむら かずお 福音館 2004
「雨はどうしてふるの?」「命はどこにある?」「誰から生まれた?」「じゃあ、父さんと母さんは誰から生まれた?」
根底に「命」「生きる」というテーマがあるように感じます。素朴な疑問とカエルくんの哲学が展開します。
★★★


コーネリアスたって歩いたわにのはなし  作・レオ・レオニ 訳・谷川 俊太郎 好学社
CORNELIUS by leo Lionni,1983
ワニのコーネリアスは二本足で立って歩いた。立つと遠くのものが見えるのに 仲間は興味を示さない。 みんなに理解されないコーネリアスはサルに会い、逆立ちと尻尾でぶら下がることを教わった。
新しい事は、なかなか受け入れてもらえないけれど、コーネリアスはくじけず前向きに突き進みます。 勇気と信念を貫き、最後には自分が間違っていなかったことを知り、ほくそ笑みます。ワニのギザギザ口の口角が上がってたり、 下がってたり、それだけで気持ちが伝わってきます。注意して見て下さいね。
★★


もりおとこのしごと 作・あきやま ただし 講談社 1996
地面の下に住むもりおとこは、地球全部の木を育てている。ところが人間が無茶苦茶に 伐採を始めたので、木を足しても足しても間に合わない。その上、地面はコンクリートで 固められてしまう。怒ったもりおとこおは、地球を表裏ひっくり返す。
環境問題に触れた少し怖いお話ですが、子供にはわかりやすいのではないでしょうか。もりおとこを 怒らせないように木や自然を大切にしようね。
★★★


まめうしとありす 作・あきやま ただし PHP 1998
豆粒くらいの大きさのまめうしくんには米粒くらいのお友達がいた。アリのようなリスだから、ありすちゃん。二人は、毎日仲良く遊んだ。
タンポポの綿毛につかまって、ありすちゃんがふんわり落下傘遊びをします。 まめうし君が落ちるのは予想通りですが、まめうしくんの迷路遊びには大笑いです。こんな遊び心が大好きです。
★★★


まめうしのおとうさん 作・あきやま ただし PHP出版 1998
まめうしのお父さんは大きくて強い。困っていると何処に居ても助けに来てくれる。まめうし君はお父さんの後姿が大好きだ。
尊敬する大きなお父さんも、小さい時があったのですね。
★★★


わたしペットをかいたいの 作・ローレン・チャイルド 訳・中川 ひろたか PHP  
I want a Pet by Lauren Child,1999
ペットを飼いたい女の子は どんな動物が良いか 家族に相談する。自分が食べられたり、まねされたり、掃除が大変なペットは嫌だった。 ペットショップのおばさんが薦めたペットは卵だった。
色々な動物の嫌な点をとりあげて 話がすすみ愉快です。タコは一歩、歩くと8つ足跡がつき掃除 が大変だから嫌だなんて 感心しながら大笑いです。それにしても、何の卵なのでしょうね。
★★★


みみずのおっさん 作・長 新太 童心社 2003
ペンキを作る工場が大爆発、飛び出したペンキや絵の具で町はベタベタになり動かなくなった。 みみずのおっさんが町を食べ、きれいなドロ(ウンチ)がでてきた。
★★


みんなみーつけた 文・岸田 衿子  絵・やまわき ゆりこ 福音館 1995
「もう いいかーい」「まーだだよー」森の動物たちがかくれんぼ。
見つかった動物のページの絵をよく見ると、次に見つかる動物が隠れています。 後から見つけて大騒ぎでした。やまわきゆりこさん(ぐりとぐら)の優しい挿絵が良いですね。
★★


はたけのカーニバル 作・田島 征三 童心社 2002
おじさんは、ウキウキして村祭りの寄り合いに出かけた。おじさんの畑では、野菜たちもお祭り騒ぎ。 ジャグリングにブレイクダンスにカーニバル。


森はたのしいことだらけ 作・田島 征三 学研 1995
キフちゃんと 弟のトホくんと ネコのロンロンが、お弁当を持って森へでかける。お弁当が重くてヘトヘト、お腹も空いて全部食べる。 森では、バッタだらけになったり、魚だらけになったり、小鳥だらけになったり。迷子になった帰り道、白い花が森の入り口まで連れて行ってくれた。


ゆうかんなアイリーン  作・ウィリアム・スタイグ 訳・おがわ えつこ セーラ   
Brave Ireen by William Steig ,1986
アイリーンは吹雪の中、お母さんが作った素敵なドレスをお屋敷へ届けに行く。強い風にドレスを飛ばされ、足をくじき、雪に埋まり大変なことになる。
日本図書館協会選定、全国学校図書館協議会選定、厚生省中央児童福祉審議会推薦。
★★★


ゆきのひ 作・加古 里子 福音館 1966
ちらちらと雪が降り 次第に積もり 雪深くなる。山での大人の仕事、子供の遊び、町での暮らし、冬の楽しさ、厳しさのお話。
馬ソリ、かんじき、囲炉裏などを説明しながら読みました。雪国の冬の間の様々な暮らしの知恵が紹介されています。
★★


ワニのライル、動物園をにげだす  LYLE, LYLE, CROCODILE by Bernard Waber, 1965
作・バーナード・ウェーバー 訳・小杉 佐恵子 大日本図書 2 
ワニのライルはプリムさん一家と東88番通りで幸せに暮らしていた。しかし、近所のグランプスさんのネコは ライルを怖がっている。 ある日、グランプスさんが勤めるデパートで騒ぎをおこしたライルは、動物園へ強制的に送り込まれる。
★★


ワニのライルとたんじょうパーティ LYLE AND THE BIRTHDAY PARTY, 1966
作・バーナード・ウェーバー 訳・小杉 佐恵子 大日本図書 3 
ライルはジョシュア君の誕生日パーティが羨ましく妬ましかった。そんな気持ちになった自分が 嫌になり、落ち込んで元気がなくなる。プリムさんの奥さんは、具合が悪くなったのだと思い ワニのお医者さんを探す。 しかし、手違いで人間の病院に入院してしまう。
妬ましく思ったことが嫌だった、その気持ちを皆に気づかれそうで嫌だった、 ライルの微妙な気持ちが揺れています。
★★


ワニのライル、おかあさんをみつける LYLE FINDS HIS MOTHER by Bernard Waber, 1974
作・バーナード・ウェーバー 訳・小杉 佐恵子 大日本図書 5 
ある日届いた手紙を見てライルはお母さんに会いたくなる。ライルはヘクター・バレンティと クロコダイル・ワニの国までお母さんを探しに行く。
★★


ワニのライルとどろぼうじけん FUNNY, FUNNY LYLE by Bernard Waber, 1996
作・バーナード・ウェーバー 訳・小杉 佐恵子 大日本図書 6 
クロコダイル・ワニの国からきたライルのお母さんとプリムさん一家の生活が始った。フェリシティという名前をつけてもらうが、 人間の暮らしにはまだ慣れていない。フェリシティは、デパートで香水を盗み警察に逮捕されてしまう。
★★


ワニのライルは会社のにんきもの LYLE AT THE OFFICE by Bernard Waber, 1966
作・バーナード・ウェーバー 訳・小杉 佐恵子 大日本図書 7 
ワニのライルはプリムさんの会社(広告代理店)へ行った。託児所では子供達と遊び、たちまち人気者になる。 上司にも気に入られるが、コマーシャル出演の依頼を断り プリムさんはクビになってしまう。
★★


もりへいったすとーぶ 文・神沢 利子 絵・片山 健 ビリケン出版 1999
ストーブは、夏の間じゅう物置にいるのが嫌で町へ出かけた。皆に嫌われ、ごみ収集者に粗大ごみよばわりされ、 押されて森へ転げ落ちる。 そこで、動物達と遊んでいたら、オオカミがやってきた。
1979年、暁教育図書から刊行された「ことばのほん8」に収録されたものです。
★★


マフィンおばさんのぱんや 作・竹林 亜紀 絵・河本 祥子 福音館 1981
小さな男の子、アノダッテはマフィンおばさんのパン屋を手伝っていた。少しでもマフィンおばさんの 力になりたくて、ある夜、地下室でこっそりパンを作り始める。なんとか釜戸に入れ 焼き始めたものの、 パンはどんどん大きくふくらみ、屋根裏部屋まで追いかけてきた。
巨大パンに追いかけられハラハラしますが、フワフワで美味しそうです。思わずつまみ食いしたくなりました。
★★


パンのかけらとちいさなあくま A Loaf Bread-Folktale from Lithuania
再話・内田 莉莎子 絵・堀内 誠一   
小さな悪魔が、貧乏な木こりのお弁当(パンのかけら)を盗んで大きな悪魔達に自慢する。 ところが大きな悪魔達はかんかんに怒り「 木こりにお詫びし、木こりのために働き、役立つまで帰ってくるな」と言う。
悪魔でもいい悪魔のお話です。リトワニア民話
★★


くった のんだ わらった 再話・内田 莉莎子 絵・佐々木 マキ  福音館   
Full Stomach, Much Drink and Homeric Laughter-A Polish Folk Tale, 1976
ひばりの夫婦は、巣の下を掘り返すモグラを追い払って欲しいと、とオオカミにお願いする。 オオカミは「ご馳走を食べさせてくれたら」と引き受ける。ご馳走を食べたら今度は「ビールを飲ませてくれたら引き受ける」と言う。
ポーランド民話
★★


まほうの石 再話・ドン・メイリン 絵・ジャン・シーミン 訳・やまね えいこ よしの ゆか 講談社 
Original Title 石痴 by Deng Meiling,2003
ユンフェイは、珍しい石を集めるのが好きだった。ある日、川で不思議な石をみつけた。石の噂が広まり盗まれてしまうが、 また元の川へ戻ってきた。しばらくして、お坊さんが訪ねてきて「魔法の石」の話を始めた。
★★


ももたろう 作・馬場 のぼる こぐま社 1999
桃から生まれた桃太郎、毎日寝転がってばかりいるが、とんでもない力持ちだった。ある日、殿様から鬼退治を命じられ鬼ケ島にでかける。
怠け者で力持ちというのが馬場さん流桃太郎ですね。
★★


ぞうくんのさんぽ 作・なかの ひろたか 絵・なかの まさたか 福音館 1977  
良い天気の日、ぞうくんはご機嫌で散歩へでかける。出先で会ったお友達を背中に乗せながら 一緒に散歩する。 カバくん、ワニくん、カメくんを乗せて歩いていると 池に落ちてしまう。
表紙はカバくん、ワニくんまでしか乗っていないので、カメくんの登場で「あれ?」と 、思わず見比べました。動物達の白目の中の黒目が、話す方を向いていて会話の流れがわかりやすいです。
★★


よわむし らいおん  文・八木田 宜子  絵・長 新太 徳間書店 2002  
威張りんぼのらいおんは、実は注射が苦手だった。


あめたろう 作・今井 弓子 岩崎書店 1978
雲から落ちてきたあめたろう。「連れてこないで」と言ったママと「帰ってもらえ」と言ったパパにカビが生えた。


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